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日々の数学やプログラミングに関係する話。

ネイピア数 e と素数定理のヤバい関係

今日、思わぬ情報を目にしました。それがこいつです。

\begin{align}
\lim_{n \to \infty} \sqrt[n]{{\rm LCM}(1,2,\ldots,n)} = e
\end{align}

LCMっていうのは、ここでは最小公倍数を返す関数としています。
そして右辺の e は、もちろん自然対数の底です。

……もうこれだけでも十分エモいし熱いのですが、面白いのはここからです。

 

この等式、実は素数定理と同値なんです!!!!!!!!

 

大事なのでもう一度言います。

 

これ、素数定理と同値なんですよ!!!!!!!!!!!!!

 

……やばくないですか?

 

素数定理っていうのは、以下の等式のことです。

\begin{align}
\lim _{x \to \infty} \frac{\pi(x)}{\frac{x}{\log x}} = 1
\end{align}

美しい関係式です。日本語に起こせば、素数計数関数 \pi(x) の値と x/\log x という関数の値が x \to \infty において漸近的に等しい、といった感じでしょうか。

数学で最も美しい定理という人もいるとかいないとか。

微分・積分を武器に素数定理の証明を理解する|せきゅーん|note

 

まあとにかく、この素晴らしい定理と最初のネイピア数が絡んだ等式は同値ということだそうです。

もちろん証明もありまして、先程リンクを張りましたツイートのリプライ欄にツイート主の方が載せてくださっています。

number theory - least common multiple $\lim\sqrt[n]{[1,2,\dotsc,n]}=e$ - Mathematics Stack Exchange

一読の価値ありです。

定理の証明の日本語訳文

時間ができたら加筆したいと思います。