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日々の数学やプログラミングに関係する話。

電車が事故らないように一瞬でブレーキをかけたい!!

突然ですが、電車をピタッと止めたくなってきました!
ほら、電車ってブレーキかけても一瞬で止まってくれないじゃないですか。あれじゃあ不便ですよね。マスコミは一体何を求めているのか

もっと、ピタッと止まってくれれば衝突事故とか減るんじゃない!?
(ただし乗客の慣性力を無視するものとする)

じゃあ実際どれくらいの力をかければ電車はピタッと止まってくれるんでしょうか。

こんなときには、運動量力積の関係です。

m \overrightarrow{v'} - m \vec{v} = \vec{F} \Delta t です!

一瞬と言っても \Delta t=0 にはできないので、ここでは1ミリ秒、\Delta t=0.001 としましょう。

上の式を変形するとこんな感じ。

\begin{align}
m \frac{\overrightarrow{v'} - \vec{v}}{\Delta t} = \vec{F}
\end{align}

停止させたいので、変化後の速度ベクトル \overrightarrow{v'}\vec{0} です。
あとは質量と速度が分かれば力が求まる!

\begin{align}
- 1000 m \vec{v} = \vec{F}
\end{align}

さて、まず走行中の速度ですがなんとなく、120km/hとでもしましょう。秒速に直すと、|\overrightarrow{v'}| \approx 33.3 (m/s)

あとは、車両の質量です。これもなんとなく、8両編成で各車両30tくらいとしましょうか。30t = 30000kg ですから、これを8倍して m = 240000 (kg)

じゃあ計算しましょう!

総質量240t、120km/hで走行中の電車を1ミリ秒で停止させるのに必要な力の大きさは……

 

 

およそ 8,000,000,000 Nです!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

力をかける時間間違えたら電車吹っ飛んでいっちゃうなあ

参考

京急の電車紹介 | 電車・駅・路線 | 【KEIKYU WEB】京急電鉄オフィシャルサイト