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日々の数学やプログラミングに関係する話。

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、元日なのでこんな感じの級数を考えてみたくなります。

\begin{align}
1 + 1 + 1 + 1 + \cdots \tag{1}
\end{align}

やっぱり、まずはこの級数を計算するところからでしょうか。
ちょうどいいことに、私たちは既にこれを計算する方法を知っています。

そう、いつものRamanujan summationです。

mikan-alpha.hatenablog.com

ラマヌジャン的無限和

ということで、上記の記事でも紹介した等式です。

\begin{align}
\sum_{n=1}^{\infty} f(n) = -\frac{f(0)}{2} + i \int_{0}^{\infty} \frac{f(it) - f(-it)}{e ^ {2 \pi t} - 1} \, dt \quad (\mathfrak{R})
\end{align}

後ろの\mathfrak{R}、大事です。都合上、f(0)の項を移動してあります。

ここで、fを常に1を値として返す定数関数だとします。
つまり、f(x) = 1です。

\begin{align}
\sum_{n=1}^{\infty} 1 &= -\frac{1}{2} + i \int_{0}^{\infty} \frac{1 - 1}{e ^ {2 \pi t} - 1} \, dt \quad (\mathfrak{R}) \\
\sum_{n=1}^{\infty} 1 &= -\frac{1}{2} + 0 \quad (\mathfrak{R}) \tag{2}
\end{align}

(2)より、こう言えます。

\begin{align}
1 + 1 + 1 + 1 + \cdots = -\frac{1}{2} \quad (\mathfrak{R}) \tag{3}
\end{align}

ゼータ関数とかに触れたことがある人なら、見たことがあるものかと思います。

少しだけ一般化してみる

上と同じことがf(x) = aaは定数)としたときにもできます。
被積分関数の分子がf(it) - f(-it) = a - a = 0となってしまいますから、(3)は1の無限和以外にも話を広げることができて、こう言うことができます。

\begin{align}
a + a + a + a + \cdots = -\frac{a}{2} \quad (\mathfrak{R})
\end{align}