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日々の数学やプログラミングに関係する話。

数列クイズをしよう。(高校数学の話)

突然ですが、問題です。

\begin{align}
1, 1, 2, 3, 5, 8, \ldots
\end{align}

この数列で、8の次の数はなんでしょう?

 

正解は……

 

 

733 でした!!!!!!!

\begin{align}
a_n = \prod_{k=1}^6 (n - k) + \frac{1}{\sqrt{5}}\left\{\left(\frac{1+\sqrt{5}}{2}\right)^{n}-\left(\frac{1-\sqrt{5}}{2}\right)^{n}\right\}
\end{align}

 

……ということがあっても困るので、数学においては上のような曖昧な数列の記述法ではなく、厳密に表現できる方法が必要になります。

それが主に2つあって、(数列の)一般項というやつと漸化式というやつですね。

一般項というのは、数列の n 項目というのを n の式で書き表してしまう方法です。

初項 a で、公差が d の等差数列 (a_n) なら、a_{n+1} = a + nd といった風になりますね。

このように数列が記述されていたら、nに自然数を1から順に代入していけば、元の数列がちゃんと厳密に復元できます。もちろん、人によって解釈が違うだとか、そういう問題は発生しません。

メリットとしては、漸化式と違って巨大な n が与えられてもすぐに計算可能ということです(計算量オーダー的な意味で)。

一方の漸化式は、隣接した何項かの関係式を以て数列を記述する方法です(必ずしも連続した何項かではないこともありますが)。

例えば、a_{n+1} - a_n = d という情報が与えられればこれは公差 d の等差数列なんだな、ということが把握できます。これに加えて初項の情報が得られれば、順に計算していくことで、これもまた数列を復元することができます。

 

ところで不思議なのですが、高校数学では一般項と漸化式って同時に習わないんですよね。どちらも使えて行き来できるようにするべきだと感じるのですが、何か違う意図があるんでしょうか。まあ解けない漸化式とかの話は除くとして。

なんか書きたくなったので書いたのですが、よく分からない感じになってしまいました。次回はまた円周率公式の証明で会いましょう。