リーマン予想について少し考察してみたい(本編)
この記事の続き、というか本編になります。
リーマン予想と同値な不等式として、こんなものが知られています。
ここで は約数関数、 はn番目の調和数です。
\begin{align}
H_n = 1 + \frac{1}{2} + \frac{1}{3} + \cdots + \frac{1}{n}
\end{align}
任意の自然数についてこの不等式が真であるならば、リーマン予想も真と。
なんか不思議ですが、でもよく考えてみれば約数関数なんかダイレクトに素数、特に素因数分解と関わっています。そう考えると、そこまで不自然な不等式ではないのかも。
で、本題なんですがちょっと上の不等式を変形してみようと、それだけの話です。
自然数 が十分に大きいとき、以下が成り立ちます。
\begin{align}
H_n \sim \log n
\end{align}
は離散的な世界での ということを知っている人にとっては当たり前に見える式でしょうし、また の積分を考えることでも理解できます。
こいつを使えば、(十分大きい自然数に対して)もとの不等式はこう言いかえられそうです。
もうちょいまとめてみます。
\begin{align}
\log n + n \log \log n = \log \left( n \cdot ( \log n ) ^n \right)
\end{align}
もとの不等式と合わせてみると、こう。
まあ、もとの不等式はかなりギリギリのラインで成立してる(既に計算されている範囲で)らしいので、ガバ評価すぎる気が否めない……。